楽園へ・その3 [旅の記録]
この日も早朝に起床。向かった先は、
再びレンタカー屋さん。
ようやく運転に慣れてきたところだけど、シボレー・マリブとはここでお別れ。ハワイ島に滞在する3日間をより有意義なものにしようと、それぞれ違うクルマを借りることにしたのです。
そして今日のパートナーは…
エンブレム。
テール。ふっ。
マスタングきたよ~
ハワイのレンタカー代、おそらく日本より高いです。でもこのクラスについてはかなりお得。というより、日本でマスタングを借りられるレンタカー屋なんてほとんどないし、この機会を逃さぬ手はない♪
要注意なのは必ず乗れるとは限らないことです。当方の場合、クライスラーのもっさりしたオープンカーしかなくて困りきっていたところ、かろうじて砂まみれの一台を使えることになりました。
本当はマスタングよりカマロを借りたかったんだ。でも残念なことに扱っていないとの返事。エイビスなどにはあったので、車種にこだわるならよくよく調べてから予約した方がいいです。
そのマスタングの印象。
「内装がプラスチッキーで質感低すぎ。それに革シートは劣化しやすそう」
「ソアラほどじゃないけど、重くてスポーツカーらしさは全然ないなあ。パワーも期待していたほどじゃない」
「日本だと横幅の広さに苦労するかな」
「高級スポーツカーなのにミラーが手動って…」
と、けっこうネガティブな部分が目につきました。一方で良かった点としては、
「長距離乗っても全然疲れないのは意外」
「メーター周りのイルミネーションは賑やかでいいね。ガラ悪いけど」
といったところ。
メーター周り、夜になるとこんな感じになります。
ね、言った通りでしょ(笑
でもね、欠点は多くとも、乗っていてすごく楽しいです。無味無臭で毒にも薬にもならないようなクルマが氾濫している昨今、こういうアクの強さって貴重じゃないっすか。マーケティング一本槍で、自らリスクをとって市場を生み出そうという気迫がまるで感じられない今の保守的な日本メーカーに作れるのだろうか?何かいつも言ってるなあ。
いったんホテルで仮眠をとった後、予定通り寝坊して(笑、午後すぎに起床。今日は西海岸を北に辿った前日とは逆に南へ。
しばらく景色はイマイチですが…
1時間ばかり走り、サウスポイントと呼ぶ南端の岬近くを過ぎ、東へ進路を転じたあたりで風景が一変。南国とは思えない、アイルランドのアラン諸島を思い出させる殺伐とした風景が広がります。
路肩に駐車して、
パシャリ。
逆方向も。南国的な景色だけでなく、こういうちょっと寂しいのも大好きです。
自分をここに導いてくれた何事かに感謝せざるをえません。
さらに進みます。20キロぐらいでしょうか。標識に従って道を海側に折れると、こんな砂浜に辿り着きます。
プナルウ黒砂海岸という名のこの砂浜、砕けた溶岩でできている以外、特に珍しくないかと思えば…
いました!ウミガメが甲羅干しにやってくることで有名なのです。
この日はもう一人いました。気持ちよさげに瞑想していて、こちらには見向きもせず。
折しも、「カメブーム」が我が家を席巻中だったので、見られただけで大感激。あ、けしてヒッキー熱がさめたわけじゃないです(笑
ちなみに触るのはもちろん、4メートル以内に近づいてもダメ。ウミガメはオアフ島でもノースショアあたりで見られますし、ハワイ島でもここ以上に遭遇率の高いビーチがあるようなので調べてみてください。
ずっと見ていたかったのですが、時間がないのでここも早めに切り上げて先を急ぎます。
ハワイ島の天気は予測するのが世界で最も難しいと言われるほど、場所や時間によって違います。幸いこのあたりでは雲がなくなり絶好の天気に。
白い煙、分かるかな?
今日の目的地はボルケーノ。そう、キラウエア火山です。
コナから2時間あまり。150キロぐらいでしょうか。ようやくハレマウマウ火口に到着。
この噴火口、クレーター・リム・ドライブという名の道が周りを取り囲んでいて、本来なら一周できます。ただ、当方が訪れた時点ではどうも行き止まりになっているようでした。
反時計回りで進み、行き止まりの手前にある「トーマス・ジャガー博物館」という施設のそばにある展望台へ。さて。
こいつぁすげえや!となぜか目明し調に(笑。キラウエアの火山活動はひところより落ち着いてしているとはいえ、今でもかなり活動的なのがこの風景からも分かります。
陽が沈み、暗くなると赤い色が浮き立ち始め、迫力も断然、違ってきます。訪れるなら夕方がベストでしょう。
当然、ここでもパノラマ出動。↑↑をクリックしてみてください。
ここの標高は1200メートル以上。風が強い上に遮蔽物が一切なく、しかも日没前後ということで強烈な寒さでした。日本から持ち込んだフリースやネックウォーマーとともに、アラモアナで買ったトレーナーが大活躍してくれました。
本当はクレーター・リム・ドライブから延びているチェーン・オブ・クレーターズ・ロードを通って海岸まで出て、煮えたぎった溶岩が海に流れ込む様子も見学したかった。
それにキラウエア周辺にはより活発に活動しているプウ・オオ火口など、車では近づきにくいポイントもあります。できればヘリをチャーターしたいところ。残念ながら全部の見学は都合で断念。都合というのは寝坊のことです。。。あ~自分のバカ。
キラウエアを見てよほど興奮したのか、よせばいいのにヒロ経由で帰ることに。ところがあれほど天気が良かったのに、やがてぽつぽつと雨が降り出し、ヒロを過ぎたあたりでバケツをひっくり返したような土砂降りに。しかもそれが数時間、間断なく続き、ゲリラ豪雨という言葉すら大したことなく聞こえるレベル。真っ暗なのに、フロントガラスやサイドミラーが汚れていて視界はほぼゼロ。さらに前後を地元の車に挟まれなかなかエスケープできないわで、まったく生きた心地がしませんでしたよ。
でも帰り着いたホテルの部屋の方がもっと怖かったりして(笑
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